感覚の確実な浸透を表現上必要とする芸術を語ろうとする書籍は、言語の内容をより視覚的に伝えようとしてイメージの力を最大限にひきださなければならない。そこで語られる言葉はあらゆる事象すべてが連鎖するひとつの有機体として表わされ、同時に知性がそこで語られる事象を把握し、それによって魂が揺り動かされ、想像力がそれらを存在にとりこみ、五感がそれらと共振するものでなければならない。それはすなわち、さまざまな芸術の幻惑的な融合を、不可視なものの中に侵入しようとする想像力の徴を、五感のすべてを昇華させる激しい知的欲求を、目に見えるように現前させることなのである。